Food Biz WEB エフビー短信   No.0472

2025/03/07
JFの外食市場動向調査(2025年1月度)

<全体概況>
1月は12月に引き続き、年末年始の長期連休で活発な国内移動と単月訪日外客数が過去最高を更新したインバウンド増により外食需要は堅調、外食全体の売り上げは前年比107.7%となった。断続的な価格改定による単価上昇で、外食全体の売り上げは前年を超えているが、消費者の低価格志向が強まる中、一部で客数が前年割れのところもあり、業種間・企業間で差が見られた。

<業態別概況>
■ファストフード業態
・FFSは、全体売り上げ108.1%となった。
・「洋風」は、年始需要や各種キャンペーンの好調で、売り上げ105.1%となった。「和風」は、値引きキャンペーンが集客に貢献し、売り上げ113.1%となった。「麺類」は、年始のフェアメニューの好調などで、118.1%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、引き続き価格改定による単価上昇で売り上げを維持しているものの一部で客数減が見られ、売り上げは101.3%。「その他」は、「アイスクリーム」がアイスケーキなど新商品を発売しテイクアウト商品が好調、「カレー」の価格改定も売り上げを押し上げ、全体の売り上げは109.7%となった。

■ファミリーレストラン業態
・FRは全体売り上げ107.2%となった。
•FRは、全般的に年始の帰省需要が好調。半額クーポンなどのお得なキャンペーンの展開と、高単価メニューの人気がともに好調で、「洋風」は売り上げ106.4%、「和風」は売り上げ108.9%。「中華」は、各種キャンペーンが奏功し引き続き好調で、売り上げ113.0%。「焼き肉」は、年始の売れ行き好調と価格改定による客単価上昇などで、売り上げ102.0%となったが、客数は伸び悩んだ。

■パブ・居酒屋業態
・飲酒業態は、月中旬に苦戦したところもあったが、年始や新年会需要は比較的堅調に推移し、立地によってはインバウンド需要などもあり、「パブ・居酒屋」の売り上げは104.7%となった。業態全体の客単価は前年を上回っているが、低価格指向に合わせた業態に転換する等、一部では客単価が前年を下回るところも見られた。

■ディナーレストラン業態
・中華圏で「春節」が始まり、インバウンド需要が他業態よりも好調なところが多く、帰省などによる外食需要の堅調もあり、売り上げ105.0%となった。

■喫茶業態
・原料高による価格改定で客単価が上昇、好天に恵まれたことで客数も堅調に推移し、売り上げ109.8%となった。